「風邪」が病名ではない理由
[ 2017-10-03 13:08:20 ]
誰もが風邪は「風邪」という病気だと思っています。しかし実は「風邪」という名前の病気はないということをご存知でしょうか? 風邪は正確には「風邪症候群」と呼ばれ、呼吸器系に起こる急性炎症の総称であり、正確には病名ではありません。
一般的に「風邪」と呼ばれているのは「普通感冒」というのが正式な病名です。ライノウイルスなど、感染力がさほど強くないウィルスに感染して起こります。一方で感染力の強いウィルスによって起こるのが「流行性感冒」です。インフルエンザなどがこれにあたります。
普通感冒も流行性感冒も、風邪症候群の一種なのです。つまり「風邪」という病気はなく、風邪のような症状を持つ疾患全体をさす言葉ということです。インフルエンザも風邪ということになりますね。何だか納得がいきませんが、少なくとも医学的にみるとそういうことになります。
とはいえ、一般的には普通感冒=風邪と認識されていますので、そのままの認識でも問題はないでしょう。医師がカルテに「風邪」という病名を書くことはなく、「上気道炎」「扁桃炎」「インフルエンザ」などと具体的な「風邪症候群」に含まれる病名を書く、というだけの話です。
ただ、医師に「風邪」と「診断されなかったからといって、一般的に言う風邪とは別の病気であったというわけではないのです。
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精神疾患が5大疾病に含まれた理由
[ 2015-09-07 16:01:04 ]
厚生労働省が、それまでの四大疾病に「精神疾患」を加え、正式に「五大疾病」としたのは2013年のことです。この五大疾病は「患者数が多く、死亡率が高いなど緊急性が高いもの」などの基準で決められるので、精神疾患の患者数と死亡者数がいかに多いかが伺えます。
少し古いデータですが、この五大疾病の件でよく出てくるのが、労災認定が過去最多だったという2008年の患者数データです。がん(悪性新生物)が152万人、脳血管疾患が134万人、虚血性心疾患が81万人、糖尿病が237万人、精神疾患は323万人となっています。
一方の死亡数は、悪性新生物が34万人、心疾患が18万人、脳血管疾患が12万人、糖尿病が1.4万人。うつ病は身体機能不全などの直接的な死因とはならないものの、自殺者数が3.1万人であり、その約9割は精神疾患を罹患していた可能性が高いというのが、五大疾病に精神疾患を含めた理由です。
現在は、軽度のうつ病患者に強い向精神薬などを処方し、逆に病状を悪化させてしまうといったことも起こっていると予想されます。医学界で早急に求められているのは、うつ病を診断するための「生物学的指標」です。
正確な精神疾患の判定と診断が可能になれば、より精度の高い治療を施すことが可能になる……今はまだ、そのような段階なのです。
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5大疾病と呼ばれる理由
[ 2014-05-21 15:29:11 ]
現代社会の中で、今までは「3大疾病」にならないように、自分の生活習慣などを見直しましょうと言われてきました。なぜ、3大疾病と言われてきたかというと、ほとんどの人の死因がその3つの疾病によるものだったからです。死亡要因が、統計で病気とわかっているなら、やはり予防するようにしたいと思うのは自然なことです。
そんな、疾病に追加された病気が二つあるんです。その理由は一つです。二つの病気による要因で死亡した人が増加傾向にあるからなんです。追加された二つの疾病は、両方とも誰でもなりうる病気で、しかも予備軍とされる推定患者数もかなりの人数になっているそうです。
追加になった二つの疾病は「糖尿病」・「うつ病」なんです。糖尿病は、昔から言われてきた病気でもありますが、糖尿病になると合併症のリスクが格段に上がってしまい、そこが大きく問題視されています。糖尿病は、甘い物の取りすぎだけでなく、「糖分」の取りすぎが一番大きな理由なんです。
そして、現代病と言われる「うつ病」は仕事をしている大人だけでなく、学校に行っている子供もなると言われている病気です。うつ病になってしまう明確な要因がわからない事もあり、治療も大変な病気です。
食間に薬を飲む理由
[ 2014-03-31 17:21 ]
医療に薬はつきものですが、お薬が出されたときには飲み方のルールについても注意があります。とくに漢方が出された場合、「漢方は食前食間が基本」と聞いていた人は、食後と支持されて戸惑ってしまうこともあります。本来漢方は煎じて飲むものですが、医療で使われる場合にはエキスを顆粒や錠剤にしているものです。吸収の関係で、食後の指示を出されることが多いようです。
医療の発達と共に薬も発達し、身体に取り込まれる過程なども加味して形状にも工夫が成されています。それに伴い、飲み方のルール付けがあるのです。ルールには主に食前・食後・食間の3つです。効果を最大限に引き出すために一番いい状態の飲み方がその薬のルールとなります。
また食べた物と混じって影響することもあるので、副作用が出ないために一番良い方法でもあります。食間は食後2時間程度で飲むものです。胃や腸などの働きを整えるための制酸剤などの薬は、食間を指示されます。
食前に薬を飲む理由
[ 2014-03-24 14:33 ]
医療用治療薬の服用時間について詳しく考えた事のある人は少ないのではないでしょうか。しかしながらその服用時間を守るのと守らないのとでは大きく効果が変わってしまう場合が多いのです。
まず一般的な服用時間には、起床時・食前・食直前・食直後・食後・食間(空腹時)・寝る前と分けられます。医療用治療薬の多くは食後服用となっておりますが、この様に細かく分かれている理由を「食前」について解説してみます。
「食前」とは食事の前の30分以内に服用する事を言います。その代表的な薬剤として、メトクロプラミドやドンペリドンが挙げられます。作用の仕方は全く異なりますが、両方とも胃腸の動きを調節して、吐き気などを抑える効果があります。食事をすると気持ち悪くなってしまう方や吐き気をもよおしてしまう方に処方される薬ですが、食後に服用してしまっては食事の刺激に対する胃腸の動きを調節するまでに時間がかかってしまいます。食事の時には薬の効果で胃腸の動きが調節できるよう、あらかじめ食事の前に服用しておく必要があるのです。
医療というものは状況とタイミングが様々に設定されています。適切な服用が安全で効果的な治療に繋がるのです。
食後に薬を飲む理由
[ 2014-03-17 13:21 ]
薬の大半は食後に服用をするということになっています。医療機関でもどのタイミングで服用をするのかという指示を出してくれるということがあるので、その指示にしっかり従わなければいけません。しかしなぜ食後が多いのでしょうか。
そこには医療の点からみたメリットがあるのです。食後であれば、消化がスムーズに行われます。胃に何もない状態で服用をしてしまうと、薬が効きすぎてしまい、副作用が現れてしまうことがあるのです。程よく効果を発揮させるためには、食べ物が胃の中に入っていたほうが良いということがあるのです。医療従事者からもそのような説明がある場合もあります。
空腹時に服用をしてしまうと、胃を刺激してしまうことになり、胃痛が起こってしまう可能性もあるのです。体の過剰反応を抑えるためには、できるだけ食後のほうが良いですし、副作用も起きにくく、食事の消化とともに薬が消化をされ、効果を発揮するということに繋がっていくのです。